Mg2+トランスポーターCNNM4の遺伝子破壊マウスを用いた解析から、細胞内Mg2+を適切な濃度に保つことが大腸上皮細胞の正常な細胞分化につながることそして過剰な増殖を抑制することに必要であることがわかった。これは腸上皮細胞において細胞内Mg2+の量を制御することがもつ生理的な役割を明らかにしたはじめての事例である。またCNNM4を欠損した大腸上皮細胞ではTRPV1を介した細胞内へのCa2+流入が抑制されていたが、CNNM4を欠損した精子でも同様の現象がみられることから、Mg2+とCa2+の機能的相互作用は広く保存されている可能性がある。
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