研究課題
基盤研究(C)
本研究ではβ4インテグリンというタンパク質ががんの抗がん薬耐性化に関わっていることを明らかにしました。β4インテグリンをもつ癌細胞では、持たない細胞に比べて抗がん薬に対して耐性を示しました。そうした耐性にはβ4インテグリンの出すシグナルが関与していました。また、β4インテグリンの量が増えている抗がん薬耐性のがん細胞では浸潤や腫瘍形成の能力が高まっていることがわかりました。これらの結果はβ4インテグリンが抗がん薬耐性化を防ぐ薬を作る上で重要なタンパク質であることを示唆しています。
がん
がんは国民の2人に1人は一生のうちにかかるといわれており、長い間日本における死因第一位となっています。そうしたがんを克服するためには転移を抑えることに加え、抗がん薬の耐性化を防ぐことが重要です。本研究ではβ4インテグリンというタンパク質ががんの薬剤耐性化に関わっていることを明らかにしました。将来、β4インテグリンを抑えるような薬を作ればがんの薬剤耐性を防ぐことが可能になるかもしれません。