タンパク質翻訳後修飾の一種であるアシル化修飾にはリシン残基のアセチル化とβヒドロキシ酪酸(BOHB)化が含まれるが、それらはケトン体の代謝と密接な関係を持つことが知られている。本研究ではケトジェニック食を負荷したマウスを用いてケトーシスを誘導したのち、多くの臓器で上記アシル化が増加すること、またそれらのヒストン修飾は酵素依存的・非依存的なメカニズムが想定されることを見出した。また、哺乳類細胞でのアシル化修飾因子の同定を行うための手法として、オートファジーフラックスの制御因子を同定する系を作成することにより、CRISPR/Cas9によるgRNAスクリーニングを実施可能な細胞株を樹立した。
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