研究課題/領域番号 |
17K08702
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
中村 昌太郎 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (10243932)
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研究分担者 |
松本 主之 岩手医科大学, 医学部, 教授 (10278955)
菅井 有 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20187628)
八尾 隆史 順天堂大学, 医学部, 教授 (20243933)
竹下 盛重 福岡大学, 医学部, 教授 (90171636)
江崎 幹宏 九州大学, 大学病院, 講師 (50335957)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 消化管リンパ腫 / T細胞リンパ腫 / EATL / SLCO2A1 / FISH / MYC / MET |
研究実績の概要 |
(1)Enteropathy-associated T-cell lymphoma(EATL)の全国調査は遅れている。現在調査項目を選定中であり,2018年度の夏頃を目処に鋭意,準備中である。 (2)各研究施設におけるEATL症例の調査を進めている。現時点で約50例の消化管T細胞リンパ腫の症例を確認しており,この中からEATL症例の抽出する作業を継続している。岩手医科大学では,SLCO2A1蛋白の免疫組織化学染色を行っており,外科切除標本を用いた非特異性多発小腸潰瘍症とCrohn病および腸管Behcet病/単純性潰瘍との鑑別にSLCO2A1免疫染色が有用であることを国際誌に報告した(Yamaguchi S, et al. Intest Res, published online March 6, 2018)。今後,EATL症例におけるSLCO2A1免疫組織化学染色を予定している。 (3)九州大学において,蛍光in situハイブリダイザーション(FISH)用のMYC, MET, CEP7領域のDNAプローブを購入し,FISHの予備実験を開始した。数年以上経過したパラフィン組織では,FISHによるシグナルが困難な症例もあり,条件設定を工夫しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究分担者である九州大学の江崎幹宏講師が佐賀大学に異動となったことに加え,九州大学の実験室が学内の別棟に移転することとなり,蛍光顕微鏡などFISH実験に必要な器材が当分使用できないため。 全国調査の遅れは研究代表者の力不足に加え,岩手医科大学の学内事情(人員不足と診療・教育の負担)が影響している。
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今後の研究の推進方策 |
(1)遅れているEATLの全国調査は,研究分担者と相談の上,調査項目を選定し,2018年度の夏頃を目処に実施する予定である。 (2)EATL症例のパラフィン包埋組織を収集し,岩手医科大学でSLCO2A1蛋白の免疫組織化学染色を行う。 (3)九州大学の実験室移転終了後,MYC, MET, CEP7領域のFISH実験を再開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、パラフィン包埋組織使用可能なEATL症例の数が少なかったことに加え、九州大学の実験室の移転に伴い、FISH実験が一部の症例のみしか施行できなかったため。 次年度使用額(残額)は、2018年度にFISH実験で使用する種々のDNAプローブおよび免疫組織化学染色用の抗体の購入費用、ならびにEATL全国調査のための用紙、印刷、郵便費用等に充てる予定である。
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