研究課題/領域番号 |
17K08708
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研究機関 | 公益財団法人佐々木研究所 |
研究代表者 |
岩屋 啓一 公益財団法人佐々木研究所, 附属杏雲堂病院, 病理部長 (50312012)
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研究分担者 |
河手 敬彦 東京医科大学, 医学部, 助教 (30532303)
田辺 真彦 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30572333)
河野 勤 公益財団法人佐々木研究所, 附属研究所, 研究員(移行) (80506064)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | DJ-1 / ペプチドマップ / 蛋白質発現 / ゲノム医療 / クロスコンタミネーション / コンタミネーション / 癌遺伝子パネル / 精密医療 |
研究実績の概要 |
再現性のある正確な結果を導き出すには、研究あるいは検査に用いる検体の質の確保が重要です。癌遺伝子パネル検査に供するバイオマテリアルとして、ホルマリン固定パラフィン包埋ブロック(FFPE)の品質管理が問われています。FFPEから抽出されたDNAにはコンタミネーションが約5%の症例に検出され、意味のある遺伝子異常の検出感度が著しく低下し、患者さんの治療に役に立つような精密な遺伝子診断が不可能になっています。そこで、FFPEを作成する際に、コンタミネーション防止策のひとつとして特殊なシートで包み込む技術が有効と考えられました。本技術は、一般の病理検査室においてゲノム医療に広く対応する新しい病理技術となる可能性があります。最終年度に際して、その新技術のプロトコールを詳細に紹介する論文発表しました。 細胞の透過を防止しかつ各種溶媒を通す病理組織検体梱包素材を開発するために、897のシートを対象に、病理組織検体梱包素材に必要な特性を以下の6項目(JAS規格、あるいはISO15189に準じる)を評価しました。1)目開き; 2) 厚さ; 3) 薬品耐性 (キシレン耐性); 4) 透水性(透水係数); 5) 保水性(保水率); 6) 細胞通過試験。最終的に梱包加工して標本作製を行いました。 要件を満たしたシートの素材を用いて袋状にしてカセットを梱包する技術(μSP)を用いて細胞レベルの混入を100 %防止し、核酸の混入を防止しました。なお、梱包の有無によるH & E標本の染色性の差は認められませんでした。
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