研究課題/領域番号 |
17K08721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
木村 徳宏 山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (40445200)
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研究分担者 |
池田 栄二 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30232177)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 病理学 / 脳腫瘍 / 膠芽腫 / 浸透圧 / 微小環境 |
研究成果の概要 |
膠芽腫は予後不良な脳腫瘍であり、壊死が組織学的特徴のひとつである。壊死の周囲では死細胞から放出された物質により細胞外液が高浸透圧となり、浸透圧応答性の転写因子NFATファミリー分子を介して膠芽腫細胞に特有の変化が生じ、病態を形成している可能性がある。そこで、ヒトグリオーマ細胞株を高浸透圧の培養液に曝露すると、主にNFAT5の発現量が上昇し、血清欠乏や低酸素の条件で培養するとNFATc4の発現量が増加した。また、培養液の浸透圧が細胞のコロニー形成能に影響することが示唆された。
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自由記述の分野 |
病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膠芽腫は難治性の脳腫瘍であり、新規治療法の開発のために病態の解明が急務である。本研究では、膠芽腫の組織学的特徴のひとつである壊死に関連する病態を、細胞外液の浸透圧と細胞が持つ浸透圧応答分子に着目して検討した結果、NFAT5とNFATc4が注目すべき分子であるという知見を得て、今後の研究の足掛かりとなると思われる。膠芽腫に限らず、これまで腫瘍細胞の浸透圧応答についてはほとんど未解明であり、本研究はこの分野を解明する端緒となる。
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