研究課題/領域番号 |
17K08734
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(大阪南医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
星田 義彦 独立行政法人国立病院機構(大阪南医療センター臨床研究部), その他部局等, 科長 (40324777)
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研究分担者 |
徳永 勝士 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (40163977)
大島 至郎 独立行政法人国立病院機構(大阪南医療センター臨床研究部), その他部局等, 部長 (50362728)
佐伯 行彦 独立行政法人国立病院機構(大阪南医療センター臨床研究部), その他部局等, 部長 (40240840)
當間 重人 独立行政法人国立病院機構東京病院(臨床研究部), 臨床研究部, 院長 (50207528)
古川 宏 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00372293)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | Rheumatoid arthritis / Methotrexate / LPD / Malignant lymphoma / MTX-LPD / GWAS / SNPs / Japonica array |
研究実績の概要 |
近年のメトトレキサート(MTX)の普及とともに、MTX 関連リンパ増殖性疾患(MTX-LPD)の発生が増加しており、これが日常の関節リウマチ(RA)診療における解決すべき課題の一つとなっている。MTX-LPD は、RA 治療薬である MTX の低容量投与中に発生するリンパ増殖性疾患(LPD)で、時に 『リバーシブルなリンパ腫』という興味深い病態を示す。本疾患は薬剤関連疾患であることより、 その発症や病態に宿主側の遺伝子多型(SNP)が関与することが予想される。 本研究ではジャポニカアレイを用い日本人に適したゲノムワイド関連解析(GWAS)による SNP 解析を行う。本解析によりMTX-LPD発症およびMTX依存性のreversibleな病態を示す症例の個体間のゲノム配列の違い(遺伝的素因 )が解明されることが期待できる。これにより、我が国の健康・医療戦略に合致したRA診療における『ゲノム医療の実践』が可能となる。 平成29年度は、全国35施設の研究参加施設にて症例の登録を行なった。具体的には各施設の倫理審査委員会の承認を得、対象患者から、文書にて本研究登録の同意を得た。計200症例超のRA患者に発生したLPD症例が登録され、臨床情報と末梢血からDNAを収集した。ついで収集したDNAを3回に分け、ジャポニカアレイを用いたGWAS解析を実施した。 平成30年度は、さらに20数例の症例の蓄積を行い、合計238例につきジャポニカアレイを用いたGWAS解析を実施した。現在、東京大学人類遺伝学教室にてGWAS解析で得られた情報と各種診療情報や病理情報のパラメータとの関連を統計学的解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は全国35施設の研究参加施設にて症例の登録を行なった。具体的には各施設の倫理審査委員会の承認を得、対象患者から、文書にて本研究登録の同意を得た。計238症例のRA患者に発生したLPD症例が登録され、臨床情報と末梢血からDNAを収集した。ついで収集したDNAを4回に分け、ジャポニカアレイを用いたGWAS解析を実施した。 現在、東京大学人類遺伝学教室にてGWAS解析と各種診療情報や病理情報のパラメータとの関連を統計学的解析中である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、MTX-LPD発症およびMTX依存性のreversibleな病態に関連のみられる遺伝子を同定するため、GWAS解析により得られた関連SNP近傍の遺伝子につきHLA-インプテーション解析や機能解析を加える予定である。 その後、これらの解析により得られた結果を取りまとめ、研究の総括を行い、成果の発表を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者の當間重人が所属の変更により、次年度使用となっている。
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