研究課題
IgG4関連胆管炎に対してメチル化特異的定量PCR法を行った結果、原発性硬化性胆管炎や正常胆管に比べSKIプロモータ領域のメチル化が低値であることが判明した。IgG4関連胆管炎症例の選択に関しては信州大学医学部附属病院で手術が行われ、IgG4関連胆管炎と診断された症例と、近隣協力施設から、試料の提供の協力が得られ必要数を確保した。プライマーはメチル化特異的プライマーと、非メチル化特異的プライマーを用いた。次にSKIのRNA発現を見るために高感度RNA in situ法であるRNAscopeを用いて解析を行った。しかしながら、SKIのRNA発現はいずれも極めで微量であり、疾患による違いや部位による違いを同定できなかった。試料の採取時期が古いことや、検体保存法などに問題がある可能性がある。そこで次に免疫組織化学染色によってIgG4関連胆管炎でのSKI発現部位の局在を調べた。しかしながらIgG4関連胆管炎では有意なSKI発現が観察できなかった。胆管においてはSKIプロモータ領域のメチル化が低値でも、SKI遺伝子の発現、およびタンパク発現が生じていない可能性がある。AIPに対するメチル化アレイ解析で新たに候補遺伝子となった、TAF4についてメチル化特異的PCR法を行って解析した。AIP、膵癌背景の閉塞性膵炎、正常膵を用いた。プライマーはメチル化特異的プライマーと、非メチル化特異的プライマーを用いた。AIPと膵癌背景の閉塞性膵炎で、プロモータ領域のメチル化が認められたが両者に大きな差はなく、AIPに特異的な変化でない可能性が示唆された。
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