本研究の学術的意義は、従来のアミロイド抽出法では解析できなかったドミノ移植関連アミロイドーシスの沈着超早期段階でのアミロイド蛋白とその付随蛋白を、LMDを用いて解析し、経時的なアミロイド沈着動態を早期段階から明らかにしたこと、また予想通りの結果であったが、変異型TTRがまず最初に核としてアミロイドを形成する点を明らかにしたことである。FAP患者や、老化に伴い野生型TTRが沈着する老人性全身性アミロイドーシス(SSA)では、発症前に組織生検をする機会は皆無であり、実際のヒト組織における沈着(超)早期段階での解析では、本研究は世界初となる。
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