研究成果の概要 |
14例のTHSD7A陽性膜性腎症について臨床病理学的検討を行った。頻度は469例中14例(3.0%)、うち2例に悪性腫瘍合併がみられ、腫瘍組織はTHSD7A陰性であった。光顕は1例を除き微小変化、蛍光は全例IgG陽性であった。IgGサブクラスは12/13例でIgG4優位であった。治療経過を検討しえた10例のうち、8例で蛋白尿は消失ないし改善した。悪性腫瘍38例のTHSD7A染色では3例(7.8%, 噴門部胃癌 pT3N0M0, 上行結腸癌 pT4aN2bM1c, 上行結腸癌 pT3N0M0)が陽性、リンパ節転移巣はTHSD7A陰性であった。3例いずれも術前の検査では蛋白尿はみられなかった。
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