研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少腎癌は多数例での分子病理学的解析が困難であり, これまで中々実現しなかったが, 本研究は専門医らの協力によって豊富な症例数を集約し, 独自性の高い研究を行い, 希少がん診断や治療に貢献できる研究成果として発信できた. ここ1,2年本邦においてがんパネル検査が保険診療で開始されたが,遺伝性腫瘍の殆どは二次的所見があっても患者さんに伝えることが許可されず, 保険診療では情報を十分に生かせない状態が今後も続くと予想される. 我々の研究成果は患者家族の診療に反映していかねばならない重要な知見であり, 日常診療で遭遇する「特殊な組織型」を呈する疾患にも有用な情報を提供すると見込まれる.
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