研究実績の概要 |
第108回日本病理学会で「多発性骨髄腫(MM)におけるIGH関連遺伝子再構成スクリーニングとしてのFFPE標本免疫染色法」に関し発表した。MMのIGH-CCND1,IGH-FGFR3,IGH-MAF遺伝子再構成検出にFFPE組織が利用できれば臨床的に有用なため、FFPE組織FISH法による遺伝子再構成同と、FFPE組織切片免疫染色(IHC)による蛋白発現を比較した。CCND1;FGFR3;MAFのIHCのcut off値,感度,特異度は各々5%,100%,100%;10%,95.0%,96.0%;10%,90.0%,98.3%であった。遺伝子変異未検索MM例のFFPE組織で目的のIHCを実施し、各々の遺伝子再構成に対する組織FISH法を行った。IHCの感度,特異度はCCND1で100%,97.5%、 FGFR3で90.9%,98.9%、MAFで100%,100%であった。よってFFPE組織FISH法で遺伝子再構成は同定でき、IHCも有用であった。成果は英語論文として発表された。Murase T, et al. Cancer Sci 110:2600-2606;2019.
MAFB遺伝子再構成陽性多発性骨髄腫例に関し学会発表をした。生検の腫瘍染色体分析とFFPE組織FISH法でMAFB遺伝子分離が、IHCでMAFB発現が認められ、組織FISH法とIHCが有用であった。成果は英語論文として発表された。Murase T, et al. J Clin Exp Hematop 59:135-139;2019.
共同研究として胸腺腫と成人T細胞性リンパ腫/白血病の研究を行い、共著者となった。Sakane T, et al. Histopathology 75:755-766;2019. Sakamoto Y, et al. Int J Hematol 110:389-392;2019.
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