研究課題
今回の解析で、マクロファージとリンパ腫細胞の細胞株を共培養することにより、マクロファージの活性化とリンパ腫細胞の増殖行進がみられ、いままでの結果通り、両者間の細胞間相互作用の存在が示唆され、相互作用に関与している候補因子として、CADM1やICAM-1を想定し、解析を行いました。今回改めて、悪性リンパ腫の細胞株を用いた解析ではATLL,DLBCLを含む多くの細胞株においてCADM1の発現が確認されていましたが、FL,ATLL,DLBCL症例の組織アレイを用いた解析では、ATLLにのみCADM1の発現が7割の症例で確認されたが、in vitroにおいて悪性リンパ腫のCADM1の発現はマクロファージと悪性リンパ腫細胞との細胞間相互作用には関与している可能性が低いことがわかりました。また、CADM1の発現はFLやDLBCLの症例において確認できなかった。現段階では、マクロファージと悪性リンパ腫の細胞間相互作用にはCADM1以外の分子が関わっている可能性が示唆されました。
2: おおむね順調に進展している
CADM1についての解析は概ね完了したが、引き続き、ICAM-1と新たな細胞間相互作用に関わる因子の探索を行う必要があります。
計画通りに研究を進めて行く上、昨年度達成できなかった項目も含めて、今年度も頑張ります。
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