研究課題/領域番号 |
17K08809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
長安 英治 宮崎大学, 医学部, 助教 (20524193)
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研究分担者 |
吉田 彩子 宮崎大学, 農学部, 教授 (20343486)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 糞線虫 / Strongyloides / 進化 / 食肉目 / 宿主転換 / イヌ |
研究成果の概要 |
様々な食肉目動物に由来する糞線虫のサンプリングと得られたDNA試料を用いた分子系統解析の結果、ステルコラリス糞線虫に近縁の糞線虫は主に食肉目動物の糞線虫であり、このグループの糞線虫は基本的には食肉目動物の寄生虫として進化してきたことが強く示唆された。 今回南米(ペルー)のヒトおよびイヌに由来する糞線虫サンプリングと、遺伝マーカー配列のデータを入手することができた。今後、アジア・アフリカなど他地域の糞線虫DNA配列との比較により、ヒト糞線虫が人類集団にどのように広がっていったかに関する詳細が明らかになることが期待される。
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自由記述の分野 |
寄生虫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糞線虫(Strongyloides spp.)は様々な脊椎動物の小腸粘膜を最終寄生部位とする腸管寄生線虫である。ヒトに感染するS. stercoralis (ステルコラリス糞線虫)を含め、約50種が知られ、熱帯・亜熱帯地域を中心に約3千万から1億人の感染者がいるものと推定されている。 ステルコラリス糞線虫がいかなる進化的道筋をへてヒトの寄生虫になったのかに関し、我々はイヌの寄生虫からの宿主転換説を提唱した (Nagayasu et al., 2017)。今回の研究において、様々な食肉目動物に由来する糞線虫がステルコラリス糞線虫に対して近縁性を示したことにより、あ前出の仮説は改めて支持された。
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