コレラ菌(ビブリオコレラ)は200以上の血清型や遺伝的多様性があるが、遺伝子座MS6_A0927にM遺伝子又はLH遺伝子のどちらかを有して進化したと考えられた。本研究ではMS6_A0927の破壊株及びMとLH遺伝子を置き換えたハイブリット株を作製し、当該遺伝子の機能解析を行った。M遺伝子を有する場合、コレラ菌はメタンチオールを単一硫黄源として、嫌気下で有意に増殖した。また、メタンチオールの濃度を上げていくと、特定の培地において増殖誘導期が遅延する現象も見出した。コレラ菌のM遺伝子はO-アセチルホモセリンスルフヒドリラーゼ活性を持ち、メタンチオールからメチオニンを合成することが示唆された。
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