申請期間中に、PODiRシステムを惹起するパスウエイとPODiRシステムに重要な遺伝子を決定した。ストレスによるSOS応答がPODiRシステムの惹起に重要であることがわかった。ストレスレスの状態では、本システムは誘発されないが、同定した因子の強制発現を行うと生菌数当たり10-4程度まで本システムが誘発されることが明らかになった。このことから、ストレスを細胞が感知し、まずはターゲット遺伝子認識用の特殊な核酸が作られ、その核酸と共にSOS応答を発動し、ターゲット遺伝子の編集が起こり、遺伝子が作られそのストレスに耐性(今回は抗生物質)になるという画期的な環境適応進化の機構が明らかになった。
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