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2019 年度 研究成果報告書

上皮細胞腫瘍化因子レトロウイルスエンベロープの構造と機能の相関性の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17K08848
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 ウイルス学
研究機関北海道大学

研究代表者

前田 直良  北海道大学, 薬学研究院, 特任准教授 (80444800)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレトロウイルス / JSRV / ENTV / トランスフォーメーション / 腫瘍 / タンパク質 / 構造解析 / 宿主因子
研究成果の概要

JSRVのエンベロープCT領域に結合するタンパク質としてビメンチンを同定し、免疫沈降により相互作用を確認した。また細胞膜上において両分子の共局在が見出された。さらにビメンチンに対する阻害剤は、エンベロープによるフォーカス形成を濃度依存的に阻害した。
エンベロープSUドメインを293T細胞外へ分泌発現させ、培養上清を精製し、各フラクションで単量体や多量体と想定される分子量のバンドを確認した。CDスペクトルでβ-シート34%、α-へリックス3.8%、ターン構造15%を見出した。また、透過型電子顕微鏡とクライオ電子顕微鏡で、ヘッド状部分とひも状部分から成るSUドメインの構造体を見出した。

自由記述の分野

ウイルス学

研究成果の学術的意義や社会的意義

エンベロープは本来、標的細胞への侵入の際に機能するウイルス膜タンパク質であるが、JSRV/ENTVエンベロープはがん遺伝子としても機能することで呼吸器系の上皮細胞を腫瘍化し、腺がんを発症させる極めてまれな題材であり、腫瘍ウイルス学の発展に寄与することができる学術的価値を有している。またJSRVとENTVのエンベロープは、GPIアンカー型分子Hyal-2 を受容体として細胞侵入時に使用するにもかかわらず、ヒツジ個体で腫瘍発生器官を異にすることから、「ウイルス感染→細胞指向性→発がん」を研究する上で理想的なモデルになる。また、エンベロープの構造機能相関の解明は、有効な治療法やワクチン開発に繋がる。

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公開日: 2021-02-19  

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