本研究では、世界中で広く使用されているにもかかわらず謎の多かった、水ぼうそう・帯状疱疹ワクチンの弱毒化機構を一塩基レベルで明らかにした。水痘帯状疱疹ウイルスは多くのウイルス感染症の中でもとりわけ感染力の高いウイルスであるが、このワクチンの効果により水ぼうそうの発症は劇的に抑えられる。しかし時としてこのワクチンウイルスによる病気の発症も報告されており、弱毒化機構を理解した上でのより安全で効果的なワクチン作製が、接種率の向上による本感染症の撲滅につながると期待される。本研究成果により新たな戦略的ワクチン創出への第一歩となる知見が得られた。
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