研究課題/領域番号 |
17K08908
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高田 和生 東京医科歯科大学, 統合国際機構, 教授 (80361731)
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研究分担者 |
市川 理子 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 特任助教 (50772919) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 臨床推論 / mini-CEX / 臨床実習 |
研究実績の概要 |
まず、2017年度にEPA概念にもとづき作成した改編mini-CEX用評価ルーブリックを全面的に導入した。そして、2017年度に1年間前倒しで試験的導入していた「改編mini-CEXを臨床能力習得のための形成的評価手法として用いる臨床実習期間を通じてのStudent Advising System(SAS)」を、2017年度振返り時に決定した改善策(手本動画の作成、指導医用動画の洗練とFDの実施、評価の電子化による指導医負担軽減および指導医アクセス向上)を反映した上で、全面的に導入した。これらの有効性評価は、2019年度の臨床実習終了時OSCE実施後に、両者導入前後の臨床実習終了時OSCEスコアの変化、そして回数を追うごとの改編mini-CEXのスコア変化と臨床実習終了時OSCEスコアとの関連性の解析という形で行うが、2018年度はそれらの実施効率性の向上のための評価改善活動を行なった。具体的には、改編mini-CEXに関する学生および指導医調査をオンラインで実施、これらに基づき改善策を検討した。指導医による改編mini-CEX結果および学生の振返りコメントおよび改善計画の確認はシステムによりほぼもれなく行われているが、具体的なフィードバックの提供は調査回答のあった44名の学生(42%)の学生の半数に止まった。2019年度は、これらフィードバックの有無と回数を追うごとの改編mini-CEXのスコア変化、および臨床実習終了時OSCEスコアとの関連性も解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
利用者調査を通してさらなる洗練・改善策の検討が進んだ。また、2018年度に予定していたSASの試験的導入を2017年度に前倒して行なっているため、2018年度に全面導入でき、その有効性評価を2019年度中旬に行われる臨床実習終了時OSCE実施後に行うことが可能になった(本来ならば本研究期間終了翌年度である2020年度に評価が予定されていた)。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度の調査結果にもとづき策定された改編mini-CEXおよびSASの改善策を実行し、改編mini-CEXの臨床能力習得のための形成的評価手法としての有効性を高める。2019年度の臨床実習終了時OSCE実施後に、両者導入前後の臨床実習終了時OSCEスコアの変化、そして回数を追うごとの改編mini-CEXのスコア変化と臨床実習終了時OSCEスコアとの関連性の解析という形で、改編mini-CEXおよびSASの有効性評価を行う。また、SAS指導医による具体的なフィードバックの提供の有無と、回数を追うごとの改編mini-CEXのスコア変化、および臨床実習終了時OSCEスコアとの関連性も解析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
経費の大きな部分を占めた学会参加関連費用について、学会が本機関でおこなわれたことなどから大幅な経費減額となったため。
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