研究課題/領域番号 |
17K08935
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松本 直也 日本大学, 医学部, 教授 (80277441)
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研究分担者 |
天野 康雄 日本大学, 医学部, 教授 (30281421)
飯田 圭 日本大学, 医学部, 准教授 (60526127)
鈴木 康之 日本大学, 医学部, 助教 (60793643)
横山 勝章 日本大学, 医学部, 准教授 (60571015)
木曽 啓祐 東北大学, 医学部, 助教 (60536580)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 医療経済 / 画像診断モダリティ / 適切性使用基準 / ガイドライン / 冠動脈カルシウムスコア |
研究実績の概要 |
2019年までの研究により冠動脈カルシウムスコア(CCS)に対するクリニカルシナリオにおいて日米の一致率が低いことが明らかとなった(一致率わずか7%)。これは本邦におけるCCS検査頻度が低いこととその臨床的有用性が充分に周知されていないことに原因があると考えられた。また研究遂行中にちょうど公表された日本循環器学会の慢性冠動脈疾患診断ガイドライン(2018改訂版)においてCCSは無症候性で冠動脈疾患のリスクが中等度以上の患者にクラスⅡaとなっていることが判明した。このため研究の参加者に再度書面による以下の2つのアンケートを行いCCSの適切性使用基準(AUC)に対する啓蒙を行った。 アンケート1)CCSは有症候の患者群にはまれに有用か?、2)CCSは無症候でリスク中等度以上の患者群において有用か? 結果として回答を得た医師の78%がアンケート1)に同意し、90%の医師がアンケート2)に同意し、クリニカルシナリオに対する回答を変更した。 これらの結果からクリニカルシナリオに対する医師の診断モダリティの選択は、ガイドラインを元にした啓蒙により変化することが証明された。特に包括医療費支払制度における診療では画像診断モダリティは、その費用を保険請求することが出来ず病院・職員への負担が生じやすかった。本研究で行ったクリニカルシナリオに対するガイドラインフィードバックという啓蒙により診断モダリティの選択が適切に行われることによって医療経済効果が生まれると考えられた。
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