研究課題/領域番号 |
17K08944
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
吉岡 ふみ 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究員 (30569025)
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研究分担者 |
坂根 直樹 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 臨床研究企画運営部, 研究室長 (40335443)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 糖尿病 / 心理社会 / 骨折 / 副甲状腺ホルモン |
研究実績の概要 |
2018年度は1型糖尿病の心理社会的及び経済的側面を考慮し1型糖尿病データベースの作成を引き続き行った。研究デザインは前向きコホート研究である。観察的疫学研究報告の質改善(STROBE)に基づいて研究デザインを作成した。1型糖尿病患者を京都医療センター糖尿病センター外来通院患者からリクルートを行う。選択基準は、1) 1型糖尿病、2) 年齢20歳以上、3)本研究への同意が文書で得られた者とする。1型糖尿病は急性発症1型、劇症1型、に分類されるが、診断基準は日本糖尿病学会の急性発症1型糖尿病の診断基準(2012年)、劇症1型糖尿病の診断基準(2012年)、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)の診断基準(2012年)による。除外基準は、1)2型糖尿病、2)その他、主治医の判断で不適当と考えられる者である。測定項目は、年齢、性別、身長、体重、肥満度、国民健康保険など患者属性、糖尿病罹病期間、糖尿病合併症、血糖コントロール(HbA1c)、血糖変動など糖尿病関連因子、高血圧、脂質異常症、心房細動など併存疾患、精神疾患、認知症やうつ病合併など心理社会的因子、生活保護受給、など経済的因子である。糖尿病合併症の有無の他に、筋量(InBodyによる測定)や骨量(AOS-100による測定)等のフレイル関連因子、骨代謝マーカー、25(OH)Dなど特殊検査も行った。糖尿病アウトカムのひとつである骨折について解析を行った。1型糖尿病女性を閉経前と閉経後に分け、骨代謝マーカーとの関連を年齢と性をマッチさせた非糖尿病群を比較した。骨密度のZスコアは閉経前の1型糖尿病女性群で低く、HbA1cが有意に高くPTH分泌が低下していた。骨代謝マーカーでは骨形成マーカーであるオステオカルシンとBAPには差を認めなかったが、骨吸収マーカーであるTRACP-5b(酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ)が非糖尿病群に比べて高かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究デザインの作成。外来患者からのリクルートとベースラインデータの解析。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、2018年度に引き続き、1型糖尿病の心理社会的及び経済的側面を考慮した1型糖尿病データベースの蓄積を行う。研究デザインは、前向きコホート研究である。1型糖尿病患者を京都医療センター糖尿病センター外来通院患者からリクルートを継続する。選択基準は、1) 1型糖尿病、2) 年齢20歳以上、3) 本研究への同意が文書で得られた者とする。1型糖尿病は急性発症1型、劇症1型、に分類されるが、診断基準は、日本糖尿病学会の急性発症1型糖尿病の診断基準(2012年)、劇症1型糖尿病の診断基準(2012年)、緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)の診断基準(2012年)による。除外基準は、1) 2型糖尿病、2) その他、主治医の判断で不適当と考えられる者である。測定項目は、年齢、性別、身長、体重、肥満度、国民健康保険など患者属性、糖尿病罹病期間、糖尿病合併症、血糖コントロール(HbA1c)、血糖変動など糖尿病関連因子、高血圧、脂質異常症、心房細動、など併存疾患、精神疾患、認知症やうつ病合併など心理社会的因子、生活保護受給、など経済的因子である。糖尿病合併症の有無の他に、筋量(InBodyによる測定)や骨量(AOS-100による測定)、等のフレイル関連因子、骨代謝マーカー、25(OH)Dなど特殊検査を行う。プライマリ及びセカンダリエンドポイントは、心血管疾患発症、糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、血糖コントロール(HbA1c)、死亡率、などである。
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次年度使用額が生じた理由 |
データ収集や入力作業などに生じる、人件費などに使用予定である。また情報収集、班会議、発表の為の学会参加などを予定しているため旅費などに支出する予定である。
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