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2018 年度 実施状況報告書

ゲノム薬理学的解析とプロテオーム解析を用いた薬剤性中枢神経障害の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K08946
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

柳町 昌克  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (00608911)

研究分担者 高木 正稔  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (10406267)
相田 典子  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (20586292)
竹内 正宣  横浜市立大学, 医学部, 助教 (60515477)
後藤 裕明  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (90347295)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードプロテオミクス / 中枢神経障害 / ゲノム薬理学
研究実績の概要

本研究の共同研究施設において、中枢神経系への化学療法(大量メソトレキセート(HD-MTX)療法や抗がん剤髄腔内投与など)を施行した症例の臨床データと髄液検体の蓄積を今年度も引き続き行った。現在までに46症例176ポイントでの髄液検体と臨床データの蓄積を終了している。
それらの症例の中で、メソトレキセート(MTX)脳症を発症した1症例のMTX脳症発症前後の髄液とHD-MTX療法を施行した4症例のHD-MTX療法前後の髄液のプロテオミクス解析を完了している。プロテオーム解析結果では、1000種類以上のタンパク質に対する14000種類以上のペプチドを検出した。その中でMTX脳症発症前後で100倍以上上昇する髄液タンパク質を6種類同定した。そのほか4例の大量メソトレキセート療法の前後の検体でも再現性をもって、これらのタンパク質は上昇していた。これらのタンパク質の一部はすでに中枢神経損傷との関連性が報告されているものであり、解析方法の妥当性はあるものと推察される。
今後はELISA法により、多数例の検体において、これらの薬剤性中枢神経障害のバイオマーカー候補タンパク質の推移と臨床症状や画像所見との関連性を評価し、薬剤性中枢神経障害のバイオマーカーとしての有用性を検討する。そのために化学療法を行っていない中枢神経感染症や自己免疫性中枢神経疾患の髄液との比較検討も行う。
上記検討においてMTXのADME経路とMTX中枢神経毒性との有力が関連性が抽出されれば、それらのゲノム薬理学的検討を行うために、40症例のDNA検体も収集済みである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの検討で、新規薬剤性中枢神経障害のバイオマーカー候補タンパク質を抽出できており、今後バリデーションを行う。

今後の研究の推進方策

新規薬剤性中枢神経障害のバイオマーカー候補タンパク質を抽出できており、今後バリデーションを行うことで、薬剤性中枢神経障害の予防法や治療法の開発に繋げる。

次年度使用額が生じた理由

候補蛋白の同定が年度後半になったため、当初予定していたELISAによるvalidationは次年度に持ち越す方針となったため。

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公開日: 2019-12-27  

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