研究実績の概要 |
①CORRECTデータベースで収集するデータは、関節リウマチ(RA)治療内容、疾患活動性、重篤な有害事象の有無と詳細、全般的疾患活動性評価、身体機能障害の評価指標を登録時から半年毎に収集する。本データベースを用いて、分子標的薬の安全性と有効性を解析するため、本データベースへの患者登録の推進とデータベースの充実化を行った。2019年4月9日時点での登録患者数は901例(分子標的治療薬群498名、コントロール群403名) ②ナショナルデータベース(NDB)を利用して、我が国のRAの診療実態を明らかにする。明らかにする診療実態は、RA全体における抗リウマチ薬の使用割合、併存症や合併症の有病率などである。さらにこれらの項目を高齢者と非高齢者での比較し、我が国のRA診療格差の実態も明らかにする。平成30年度はNDBの利用申請書類を作成に伴い、データ抽出に必要な項目(傷病名、薬剤名など)をそれぞれのマスタを使用し定義した。申請書類を平成30年7月に提出し、同年9月に無条件承諾された。平成31年3月に特別抽出データが厚労省より届いた(医科レセプト 252ファイル 1,147,238,333件、DPCレセプト 504ファイル 184,889,065件、調剤レセプト 259ファイル 983,554,887件)。傷病名および抗リウマチ薬や経口副腎皮質ステロイドの処方データを組み合わせ、7通りの定義(1.RA確定病名のみ、2.RA確定病名+抗リウマチ薬の処方または経口副腎皮質ステロイドの処方、3.RA確定病名+抗リウマチ薬の処方、4.RA確定病名+抗リウマチ薬の2回以上の処方、5. RA確定病名+抗リウマチ薬の6回以上の処方、6.RA確定病名+主な抗リウマチ薬の処方、7.RA確定病名+主な抗リウマチ薬の2回以上の処方)を作成し現在、各定義に合致するRA患者数を計算している。
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