これまで本研究課題において作製したタバコモザイクウイルス由来プロテアーゼTEVp依存的off-on型ペプチド蛍光プローブおよびTEVpトランスジーンの組み合わせにより、in vivoにおいてがん特異的な検出の可能性を見出した。これまでは、2次元イメージングおよび組織化学的検討により、そのin vivo蛍光イメージングの有用性を検討してきた。 最終年度の昨年においては、TEVp導入したU87MG細胞を移植した腫瘍モデルを用いて、3次元蛍光イメージング装置を用いて、本トランスジーンおよびoff-on型ペプチド蛍光プローブの組み合わせによって、検出可能かを検討した。 まず免疫不全マウスの右足付け根に腫瘍細胞を移植した皮下腫瘍モデルを用いて、検討した。その結果、2次元イメージング装置において観察されたように腫瘍特異的な蛍光シグナルを得ることができ、一方TEVpを持たないU87MG細胞においては、祖のシグナルはみられなった。皮下腫瘍は、目視で有無の確認ができるため、続いて脳腫瘍モデルにより、検討を行った。今回この研究課題の間では、1例のみの実施しかできなかったこともあり、残念ながら脳腫瘍モデルにおいては、明確なシグナルを得ることができなかった。継続し、脳腫瘍モデルにおいても、本研究課題において作製したタバコモザイクウイルス由来プロテアーゼTEVp依存的off-on型ペプチド蛍光プローブおよびTEVpトランスジーンの組み合わせによる検討を行い、がんイメージングの有用性を証明したいと考えている。
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