研究課題/領域番号 |
17K08973
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石井 智徳 東北大学, 大学病院, 特任教授 (10282138)
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研究分担者 |
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
白井 剛志 東北大学, 大学病院, 助教 (20646997)
藤井 博司 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30531321)
城田 祐子 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (20455819)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / TCRレパトア / BCRレパトア / アバタセプト |
研究実績の概要 |
研究の目的:アバタセプト治療を行った際のリンパ球中のT細胞レセプター、およびB細胞レセプターの治療前後でのレパトアの変化の確認をすることによって治療対象とするべきリンパ球のサブセットを同定し、診断、治療におけるモニタリングを行えるようにすることを目的とした。 研究方法:既存治療を行ったにもかかわらず活動性が消失しなかった関節リウマチ患者に15名に対して添付文書にそってアバタセプトによる治療を行った。まずアバタセプト治療前に、患者より採血を行い、末梢血よりリンパ球分離を行った。得られたリンパ球よりB細胞レセプターおよびT細胞レセプターのレパトア解析を行った。これらの患者に対して、アバタセプトによる治療を3か月以上行った。治療後、治療反応性の評価とともに、2度目のB細胞、およびT細胞のレパトア解析を行い、治療前のレパトアと比較した。 研究結果:既存治療に抵抗性の関節リウマチ患者に対して行ったアバタセプトによる治療は、70%の患者で有効性を認めた。これらアバタセプト治療により効果を認めた患者から得られたリンパ球において、治療前後でレパトアの発現割合を観察したところ、特定のT細胞レパトアの減少を認めた. 考察:関節リウマチ患者末梢血に存在するT細胞、B細胞の中には、疾患活動性と関連した特定のレパトアを持った細胞集団が存在することが確認できた。これらの結果は、今後こうしたレパトアを対象としての治療方針の決定に有用性がある可能性を示している。
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