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2018 年度 実施状況報告書

DNA修復に着眼した多発性骨髄腫の耐性機構の解明と新たな治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K09003
研究機関群馬大学

研究代表者

齋藤 貴之  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (80375542)

研究分担者 村上 博和  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40166260)
笠松 哲光  群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (60737542)
後藤 七海  群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (80782482)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード多発性骨髄腫 / DNA修復 / 薬剤耐性
研究実績の概要

DNA修復経路と薬剤耐性の解析の検討を行っている。 (1)MM細胞株とMM患者検体の塩基除去修復遺伝子(BER)のmRNAと蛋白質レベルの発現解析 MM細胞株の検討: 9種 :KMM-1、U266、RPMI 8226、KMS-12-PE、KMS-12-BM、KMS-11、KMS-11/BTZ、OPM-2、OPM-2/BTZ 、末梢血単核球を用いて、①BER遺伝子の発現の有無 ② mRNAと蛋白質レベルでの発現の比較 ③細胞株間での発現の比較について検討した。すべてのMM細胞株でOGG1、MUTYH、APE1、XRCC1、POLB、PARP1、MTH1の蛋白質発現が認められた。・MM細胞株はPBMCに比べてBERの蛋白質発現が高かった。MM患者検体の検討:MM患者と健常者のBER遺伝子mRNA発現の比較をした。MM患者由来の形質細 胞は、正常形質細胞に比べてOGG1、MTYH、APE1、XRCC1、PARP1 mRNA発現が高かった。・さらに、OGG1、APE1 mRNA発現は難治性のMM患者由来の形質細胞でより発現が高かった。 (2)MM細胞株のBER発現と細胞増殖の解析・BER遺伝子のOGG1遺伝子のlentivirusを用いたknockdown細胞株を用いて、DNA修復の影響を見た。KMS-11、KMM-1でOGG1 knockdownにより細胞増殖が軽度抑えられた。さらに、BER遺伝子のAPE1 knockdownでも同様に細胞増殖が軽度抑えられた。APE1阻害剤 2種とPARP阻害剤4種を用いて増殖の影響を検討。APE1阻害剤のmethoxyamineとE3330、PARP阻害剤 BYK204165で細胞の増殖が抑えられた。 (3)OGG1knockdown細胞株を用いて、H2O2とドキソルビシの薬剤感受性と8-oxoguanineに変化がみられるか検討した。薬剤感受性と8-oxoguanineに明らかな変化は見られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

細胞株を用いた検討で発現解析は順調で、現在塩基除去修復遺伝子の検討を行っている。悪性化に伴い、発現の上昇が認められた。他の薬剤や遺伝子についても検討が必要である。薬剤耐性細胞株の入手が困 難で作製を試みているが、耐性株の確立は至っていない。

今後の研究の推進方策

細胞株の検討では塩基除去修復経路以外のDNA修復経路の解析を行う。薬剤耐性細胞株の入手を他の施設にも尋ねる。

次年度使用額が生じた理由

臨床検体を用いた研究が本格的には行っていないため、支出額が予想より少なくなった。

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公開日: 2019-12-27  

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