研究課題/領域番号 |
17K09011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高野 徹 大阪大学, 医学系研究科, 特任講師 (00263236)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | FACS / がん幹細胞 / 遺伝子発現プロフィール |
研究成果の概要 |
甲状腺組織内の幹細胞・癌幹細胞を解析する方法として、甲状腺組織を単一細胞レベルまで分散した後細胞内のRNAを保持した状態で固定し、蛍光標識抗体で標識した後でFACSで目的の細胞を採取し、RNAを回収して遺伝子発現プロフィールを解析するFACS-mQと呼ぶ方法の開発を目指した。ヒト甲状腺手術標本、ラット甲状腺組織を使用してFACS-mQを実施した。甲状腺乳頭癌組織では一部の検体に2つの特徴的な分画があることが判明した。ラット甲状腺組織では3つの分画を確認したが、遺伝子発現プロフィール解析ではそのうち1つの分画は甲状腺濾胞上皮細胞の特徴を示していた。
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自由記述の分野 |
甲状腺疾患
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
幹細胞や癌幹細胞はその強力な増殖能から組織の再生に関与し、多くの疾患の経過に影響を与えている。しかし、これらは組織内に少数しか存在しないため同定や解析は極めて困難である。我々は、組織を単一細胞レベルまで分散し、RNAを保存した状態で固定し、蛍光標識抗体でラベルした後でFACSで目的の細胞を回収し、RNAを抽出・遺伝子発現プロフィールを解析することでそれらの性質を同定するFACS-mQという新しい方法を開発した。この方法を使用してラット・ヒト甲状腺組織を解析したところ、それぞれ特徴的な細胞分画の同定に成功した。当方法を用いることで疾患の新たな診断法が開発できる可能性がある。
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