2019 年度研究成果報告書

基本的転写共役因子複合体メディエーターからみた白血病ニッチの特性の解析

研究課題

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研究課題/領域番号	17K09012
研究種目	基盤研究(C)
配分区分	基金
応募区分	一般
研究分野	病態検査学
研究機関	神戸大学
研究代表者	伊藤光宏神戸大学, 保健学研究科, 教授 (50362794)
研究期間 (年度)	2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード	MED1 / 造血ニッチ / MGP / 白血病幹細胞
研究成果の概要	DNAからRNAが読まれるのに必須のメディエーター複合体を構成するMED1は、造血細胞の支持能を持つことがわかっている。その機序を調べる上で、造血を支持する間質細胞が産生するMGPという分子が生理的な支持分子である可能性が考えられた。本研究は、MGPが正常造血のみならず、悪性造血を支持する重要な造血支持分子であることを明らかにするものである。すなわち、MGPが造血支持機構を担う重要な支持分子であることを世界で初めて明らかにした点で独自性が高いものである。
自由記述の分野	血液学・腫瘍学・転写
研究成果の学術的意義や社会的意義	白血病は血液がんであり、抗がん剤治療や骨髄移植等で予後の改善が得られてはいるが、今なお死の転機をとげること多く、また治療もつらい抗がん剤の治療が主体になるものが多い。これらを改善するには新たなアプローチが必要であり、そのためには白血病のみならず正常の造血機構を知る必要がある。本研究で、MGPが造血の支持機構を担うことが初めて証明された。また、正常造血と悪性造血における違いも明らかになった。本研究の先に、MGPを標的とする治療アプローチがありうることを示すものであり、今後の研究の動向に期待したい。