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2019 年度 実績報告書

TRPとAMPK機能連関に着目した糖尿病性神経障害における疼痛過敏機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K09048
研究機関兵庫医療大学

研究代表者

戴 毅  兵庫医療大学, 薬学部, 教授 (20330441)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードNedd4-2 / AMPK / 糖尿病性疼痛過敏 / TRPA1
研究実績の概要

本年度では、神経細胞内AMPKの下流シグナルNedd4-2に着目し、糖尿病性ニューロパチーにおける疼痛過敏の発症機序を検討した。一方、TRPA1欠損するdb/dbマウスの作成を試みたが、成功に至らなかった。
糖尿病性ニューロパチーにおけるAMPKの関与機序を検討するため、我々はまず、その下流シグナル分子のNedd4-2を着目した。AMPK活性化による糖尿病性機械刺激過敏(アロディニア)の緩和作用がNedd4-2の阻害剤により抑制されることを確認した。そのうえ、Nedd4-2の活性化はアロディニアを抑制することを明らかにした。また、DRGにおけるNedd4-2の発現がm/mマウスに比べてdb/dbマウスでは低下していること、この低下はAMPKの活性化処置(メトフォルミンやAICARの長期投与)によって改善されることが確認された。
つぎに、糖尿病性機械刺激過敏の発症におけるNedd4-2の関与機序を解析するために、後根神経節(DRG)ニューロンにおけるNedd4-2とTRPPA1チャネルの共存率を検討した。小型ニューロンに発現するNedd4-2はTRPA1チャネルと高い共存率を示した。さらに、正常マウスのDRGニューロンにおいてTRPA1はNedd4-2によってユビキチン化されることが確認し、このユビキチンはdb/dbマウスにおいて減弱されることを突き止めた。
In vitroの実験では、Nedd4-2を過量強制発現させたHEK細胞において、TRPA1の電流抑制が観察された。また、高グルコース条件下の培養DRGニューロンにおいて、Nedd4-2の膜移行が確認され、この移行はAMPKの活性化によって抑制されることを明らかにした。
現在、3年間の研究成果をまとめて、論文投稿を準備している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] 北京中医薬大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      北京中医薬大学

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公開日: 2021-01-27  

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