本研究の目的は、次世代放射線治療に必要なマーカーレス腫瘍追跡アルゴリズムを開 発することであった。深層学習の画像認識では画像特徴の共起確率に基づき特徴量抽出されることを利用して、 腫瘍を含む軟部組織を重要特徴として認識し、骨構造を重要でない特徴と認識する効果を誘導する訓練用画像生 成法を開発した。この方法は治療対象の1患者情報のみを利用する完全に患者に最適化した深層学習であること が優れている。臨床X線透視画像による後ろ向き試験で、画像上で骨構造に重畳する肉眼では確認しづらい肺腫 瘍を検出することが確認できた。この結果は本提案法が高精度かつ高信頼性を有する腫瘍追跡技術であることを 示している。
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