研究課題/領域番号 |
17K09094
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
小俣 富美雄 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 副医長 (70233616)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 大腸癌 / サベイランス / 大腸内視鏡 |
研究実績の概要 |
研究初年度の2017年5月にはシカゴでの米国消化器病週間において、10年間の経過観察期間における異時性大腸腺腫の危険因子に関して発表した。同時進行で、異時性大腸進行腺腫(長径10mm以上の腺腫、高度異型腺腫、絨毛腺腫)に関するData fileの作成を行なっている。 2018年10月にフィラデルフィアで行われた米国消化器病学会において、5年間の経過観察期間における、異時性大腸進行腺腫(長径10mm以上、病理所見上高度異型のあるポリープ、あるいは絨毛腺腫)の危険因子に関して発表した。米国のガイドラインにおいては、対象集団を平均的な危険集団と背景に危険因子を有している集団 (60歳未満の一親等に大腸癌、あるいは、年齢を問わず一親等に二人の大腸癌)に分類している。そのため、この発表では、平均的な危険因子を有している2041例を対象とした。初回の内視鏡時に大腸腺腫あるいは癌を有している場合(Non-clean colon)のハザード比[95%CI]は2.6 [1.64-4.4]であった。また、初回の大腸内視鏡でNon-clean colonであった集団、1138例のサブグループ解析においては、腺腫の個数3個以上と腺腫の最大径10mm、のハザード比[95%CI]はそれぞれ、1.55 [0.96-2.5]、2.2 [1.3-3.4]であった。以上の結果から、異時性大腸進行腺腫の予測因子として、腺腫の数3 個以上というよりはむしろ、最大径10mm以上であることが重要であることが示された。 2019年5月にサンデイエゴでの米国消化器病週間で、最長8年間の経過観察期間における異時性進行大腸腺腫の危険因子に関して発表した。その後、経過観察期間を10年に延長して検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
経過観察期間を10年とするためのデータファイルの作成がやや遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
2004年から2019年のデータファイルの作成を行い、10年間以上の経過観察期間における、大腸進行腺腫の累積罹患率、及びその危険因子を明らかにする。本年10月の米国消化器病学会ではこの10年間の経過観察結果を報告する予定である。また、経過観察期間を最長10年として検討できるようにデータファイルの作成をおこない、論文として発表したい。また、2011年に論文発表(Eur J Gastroenterol Hepatol 2011; 23: 1036-41)した免疫学的便潜血反応を用いた大腸腫瘍性疾患の診断に関して、別のコホートを用いて妥当性を確認できつつあるため、こちらに関しても、発表、論文の作成を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
データファイルの作成が遅延し、学会発表、論文作成が遅延したため次年度使用額が生じた。
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