初回の大腸内視鏡検査で大腸腺腫と診断された患者が経過観察目的の内視鏡検査をどの程度の間隔で受けるべきかは不明である。本研究では、初回の大腸内視鏡検査で診断された大腸腺腫を低リスク腺腫 (径10mm未満で2個以下)、高リスク腺腫 (3個以上、または少なくとも1つが径10mm以上、または絨毛腺腫、または粘膜内癌[欧米では高異型腺腫])の二つに分類した。初回の大腸内視鏡検査で低リスク腺腫と診断された患者においても10年後に、進行腺腫[径10mm以上の大腸腺腫または粘膜内癌]あるいは大腸癌が発生する確率は10%以上であり、初回に高リスク腺腫と診断された患者と同様に適切な間隔での経過観察が必要である。
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