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2020 年度 実施状況報告書

ヘリコバクター・ピロリ除菌の成否と患者のライフスタイル及び体質の関連の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17K09105
研究機関浜松医科大学

研究代表者

尾関 佳代子  浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (70780625)

研究分担者 尾島 俊之  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50275674)
古田 隆久  浜松医科大学, 医学部附属病院, 准教授 (10303546)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワードピロリ菌除菌 / 血液検査 / 非特異的IgE値 / 除菌回数
研究実績の概要

胃がん、胃潰瘍の原因とされるヘリコバクター・ピロリの除菌率を上げることは予防の観点からも最重要事項の1つである。しかし、患者の体質や健康状態、飲酒を含めた患者のライフスタイル等と除菌との関連は解明に至っていない。本研究ではピロリ菌1次除菌薬を服用した患者の除菌の成否と患者ライフスタイル、患者の体質等の属性との関連を検証することを目的として行っている。
現在までの進捗状況として2017年より蓄積している患者の血液検査データの中でIgEに着目し、ピロリ菌除菌回数とIgE値との関連を検証した。そして、この結果に関し、2021年1月に日本疫学会学術大会にて学会発表を行った。具体的な内容についてはまず、ピロリ菌除菌の患者からピロリ菌感染症ではない自己免疫性胃炎の患者を除外し、さらに自記式アンケートより、除菌をしたことのない患者を除外し、1回以上除菌したことのある患者を抽出した。そして、それらの患者の非特異的IgE値測定し、また自記式アンケートを用いて除菌回数の調査を行った。除菌回数を1回、2回、3回以上の3群に分け、IgE値の平均値を確認し、一元配置分散分析を行った。その結果、患者のIgE値の平均値は除菌回数が増えるごとに段階的に高くなっていた。結論として、IgEの高い患者は除菌に失敗しやすく、複数回の除菌が必要となる可能性が示唆された。今後、患者の抗菌薬の感受性等の更なる調査が必要である。
現在、さらに血液検査等に関し新規データを収集中である。もうしばらく時間を掛けて、蓄積し、その後、さらに解析を行っていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新型コロナ感染症の影響もあってか、ピロリ菌除菌患者数が思うように伸びず、データ収集が順調ではない。しかしながら、今まで蓄積してきたデータ等を用いることで学会発表等の成果を着実に残している。

今後の研究の推進方策

血液検査データに関しては、浜松医科大学に来院するピロリ菌除菌患者で血液検査を実施し今後も医大よりデータを蓄積していく。
ピロリ菌除菌回数とIgE値との関連を検証し日本疫学会学術大会にて発表を行ったが、今後さらに患者の血液検査データを蓄積し、患者の抗菌薬の感受性等も考慮に入れ、除菌の難しさとの関連を探索していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの影響により、データ収集に遅延が生じその結果、データの蓄積に費用が追加で必要となった。またそれに伴い、論文の投稿にも遅れが生じており、投稿に関わる費用等も次年度に必要となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ピロリ菌除菌回数とIgE値との関連2021

    • 著者名/発表者名
      尾関佳代子、尾島俊之
    • 学会等名
      第31回日本疫学会学術総会

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公開日: 2021-12-27  

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