研究課題/領域番号 |
17K09117
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
土器屋 美貴子 大分大学, 医学部, 助教 (20749139)
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研究分担者 |
兼板 佳孝 日本大学, 医学部, 教授 (40366571)
井谷 修 日本大学, 医学部, 准教授 (70624162)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高校生 / 生活習慣 / 縦断研究 / 系統的レビュー / 保健教育用教材 |
研究実績の概要 |
生活習慣が確立される前の高校生世代において、健康的な生活習慣を身に付けることは重要である。しかし、高校生の生活習慣に影響を与える要因について、包括的に検討した研究は少ない。そこで本課題では、高校生の生活習慣の実態を明らかにするとともに、1年生時から3年生時にかけての生活習慣の変化に影響を与える要因を明らかにするものである。 1.高校生の生活習慣に関する調査について 1) ベースライン調査協力校の高校 3 年生を対象に、ベースライン調査と同様の手順で、フォローアップ調査を実施した。これにより、生活習慣の実態をとらえることが可能となる。さらに、1年生時から3年生時にかけての生活習慣の変化に影響を与える要因を明らかにできるものである。2) フォローアップ調査のデータ入力およびベースライン調査とフォローアップ調査の連結を行った。3) フォローアップ調査の統計解析を行った。横断調査時に、有意な関連がみられた生活習慣の因子を目標変数とし、これに関連する要因を多重ロジスティック回帰分析法にて、ベースライン調査における基本属性、生活習慣およびその他の因子から探索を行っている。 2.高校生向けの保健教育用教材(リーフレット)を2019年度に印刷予定である。その作成に向けて、今年度も学会参加を通して専門家の意見を聴取した。さらに、文献検索を行い、原案を作成した。その後、複数の養護教諭より意見を聴取し、改良を重ねているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度はフォローアップ調査を終えることができた。このため、縦断的な解析が可能となり、解析作業を進めている。さらに、2019年度に印刷を予定している保健教育用教材についても、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、 1.①ベースライン調査とフォローアップ調査を連結したデータを用いて、統計学的に解析する。生活習慣の変化に影響を与える要因について、包括的に検討する。②それらの結果について、報告書を作成し、調査協力校と関係部署へ配布する。③系統的レビュー ・メタアナライシスを遂行する。①と③について、医学専門誌への投稿および国内の学術集会において発表を行う。 2.保健教育用教材・リーフレットを完成させる。 これまでの意見交換を踏まえて、保健教育用教材・リーフレットを作成し、高等学校等への配布を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度、購入計画に挙げていた統計解析ソフトの新規購入を保留した(昨年度の減額理由に記載済み)。本年度はその金額をそのまま持ち越している。その理由は3つある。一つは、次年度に実施する教材作成および報告書の印刷にかかる費用および送料が、当初の見積もりよりも高額となることが予測されているからである。二つ目は、成果の発表にかかる費用が、見積もりよりも高額となることが予想されているからである。三つ目は次年度に実施する解析に際して、最新の情報を加味する必要があることから、学会への参加費用を確保するためである。以上のことから、前年度繰越金をそのまま繰り越した。次年度使用が生じた理由と使用計画は以上のとおりである。
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