前向きコホート研究のデータを用いてDPCデータによる脳卒中判定の妥当性を検証した。2009~14年に対象地域内の病院に入院した研究参加者2,025人を対象とした。岩手県地域脳卒中登録事業に登録された症例(登録例)をゴールドスタンダードとした時のDPCデータによる脳卒中抽出例(DPC例)の感度は78.9%、陽性反応的中度は96.7%及びκ係数(95%信頼区間)は84.9% (81.4-88.4)であり、高い一致度を示した。脳卒中罹患率(千人年対)は登録例12.0に比しDPC例9.8で過小評価された。本研究の結果からコホート研究における脳卒中判定にDPCデータを用いることの妥当性が示唆された。
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