研究課題/領域番号 |
17K09128
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研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
長澤 伸江 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (50249322)
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研究分担者 |
岡本 節子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (30738498)
高橋 正人 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (50265485)
飯田 路佳 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (50458593)
池川 繁樹 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (90147869)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 身体機能低下 / サルコペニア / 骨格筋指数(SMI) / 栄養素摂取状況 |
研究実績の概要 |
自立度の異なる地域在住高齢者の体位、身体機能、健康関連QOL(SF-8)、ロコチェック(7項目)、食事調査を実施し実態把握を行う。全身の筋量減少によるサルコぺニアに先行して起こる大腿部の筋肉低下site-specificサルコペニアに着目し身体機能および栄養摂取との関連を究明するため、29年度は要介護群、介護予防群、自主運動群で行われているストレッチ、有酸素運動、レジスタンス運動などを継続的に実施し、29年9月と30年2月に体組成(主にIn body、骨密度、大腿部筋厚)および身体機能(握力、歩行速度、TUG、FRなど)測定した。3日間の食事記録より日常的な栄養素等摂取量を算出した。29年9月には、要介護群の対象者は体力測定49名、食事調査23名、介護予防群は体力測定18名、食事調査16名、自主運動群は体力測定23名、食事調査16名であった。30年2月には、要介護群は体力測定45名、食事調査11名、介護予防群は体力測定14名、食事調査14名、自主運動群は体力測定21名、食事調査17名であった。アジア人のサルコペニア診断基準に基づきBIA法による骨格筋指数SMIでサルコペニア判定をするため、測定項目にIn bodyを加えた。自主運動群の女性21名中、歩行速度低下(0.8m/秒)、握力低下(18㎏未満)、SMI低下(5.7㎏/m2)がありサルコペニアと判定されたものは約24%であった。SMI 低下者の中には、BMI20以下の低栄養傾向者が約40%認められた。現在、要介護群、介護予防群の体組成、身体機能、アンケート、栄養素摂取状況を集計中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
9月と2月に調査を行い、調査終了後、身体測定、身体機能測定、総合アンケート調査のデータ入力、栄養計算などを行っている。これらの作業を終了後、個人への返却資料作成、栄養計算結果に基づく食生活アドバイス等を行う。これらの業務を終わらせ、次年度の調査となる。現在は2月調査の結果入力、個人返却資料作成を行っていることからおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
30年度計画:2年目も同様の調査を6か月ごとに行う。全身の筋量減少によるサルコぺニアに先行して起こる大腿部の筋肉低下site-specificサルコペニアに着目する計画であったが、アジア人のサルコペニア診断基準の提唱を受け、In bodyを測定項目に加え、BIA法による骨格筋指数(SMI)を算出し対象者のサルコペニア判定に用いることとした。自立度の異なる各群の身体機能における経年変化からそれぞれの問題点を抽出し、それらの改善に向けた運動プログラムおよび栄養プログラムを再考する。要介護群はサルコぺニア重症化の視点から、介護予防群は要介護移行防止の視点から、自主体操群は介護予防推進の視点から、ダンス要素を取り入れた楽しい運動プログラム、手軽にできる簡単レシピの栄養プログラムを考案しその有効性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品購入はノートパソコン1台を安価で購入できたため、未使用額が生じた。30年度は、自動血圧測定器を購入予定である。旅費は2回の調査の交通費を1回分のみ請求したため未使用額が生じた。30年度の旅費は、学会発表の出張旅費と年2回の調査交通費を請求する予定である。人件費・謝金は2回の栄養計算のための謝金およびデータ入力は他の研究費から支出したため未使用額が生じた。30年度は栄養計算とデータ入力の人件費・謝金を請求予定である。
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