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2017 年度 実施状況報告書

本邦の喫煙・禁煙及び継続禁煙指導が薬剤溶出性ステント留置後の血管機能に及ぼす効果

研究課題

研究課題/領域番号 17K09147
研究機関産業医科大学

研究代表者

園田 信成  産業医科大学, 医学部, 准教授 (90299610)

研究分担者 荻ノ沢 泰司  産業医科大学, 医学部, 助教 (20596720)
荒木 優  産業医科大学, 医学部, 講師 (20620553)
尾辻 豊  産業医科大学, 医学部, 教授 (30264427)
宮本 哲  産業医科大学, 大学病院, 講師 (30611305)
村岡 秀崇  産業医科大学, 医学部, 助教 (80749317)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード禁煙
研究実績の概要

冠血行再建術後の喫煙は残余リスクの一端と考えられ、禁煙指導や支援を今後さらに充実・発展させていく必要性がある。しかしながら、喫煙と冠血行再建術後の狭心症状の関連においてその根底となる病態生理の解明は不十分であり、また禁煙期間が冠動脈にどのような効果をもたらしているのか詳しく解っていない。
本研究は、狭心症状を有する喫煙患者の責任病変である冠動脈狭窄病変に対して、薬剤溶出性ステントを用いた経皮的冠動脈形成術を行った後の胸部症状と血管内皮機能、冠動脈プラーク組織性状を評価し、非喫煙者との比較検討を行うことにより、喫煙が引き起こす血管内皮機能障害と胸部症状、冠動脈プラーク性状変化との関連を明らかにすることを主目的とした本邦発の臨床研究である。また経皮的冠動脈形成術後の禁煙支援、指導により、禁煙率や胸部症状改善率が上がり、その後の心血管イベントが減少するかどうかを調査し、継続的な禁煙支援、指導の有効性を評価することを副次目的としている。
これまでに、本研究施行に対して当施設の倫理委員会に申請を行い承認された後に、順次患者登録を行っている。喫煙患者群においては、経皮的冠動脈形成術後に継続的な禁煙支援、指導を行うことを同意した群と同意しなかった群の2群に分けて、その後の禁煙率、胸部症状再燃や心血管イベント発生の頻度を比較検討する予定である。禁煙指導としては禁煙外来を積極的に受診させ、禁煙薬の投与を開始してもらう。これらにより、禁煙の効果を検証することが可能となると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究開始にあたり、血管内皮機能検査のプロトコールの検証に少し時間を要したため、研究開始が遅れた。本研究では、血管内皮機能障害の検討において当初はエンドパットを用いた血管内皮機能評価を行うことを検討していたが、エンドパットによる血管内皮機能評価は変動が大きく、冠動脈内皮機能評価を正確に評価出来ていない可能性が示唆された。そのため、より正確な血管内皮機能評価目的で最初の冠動脈造影検査時にアセチルコリン負荷検査を追加する方針として研究を開始している。アセチルコリン負荷検査実施においては、高度狭窄例では実施が困難なため、現在のところ症例エントリーが遅れている。

今後の研究の推進方策

エンドパットによる血管内皮機能評価は変動が大きく、冠動脈内皮機能評価を正確に評価出来ていない可能性が示唆されたため、より正確な血管内皮機能評価目的で最初の冠動脈造影検査時にアセチルコリン負荷検査を追加する方針として研究を開始している。症例エントリーにおいて、アセチルコリン負荷検査実施の際、高度狭窄例では検査が困難であるため除外されてしまう。そのため、今後症例をさらに増やすためには、これまでに経皮的冠動脈形成術を行いフォローアップ検査を予定している症例で残枝を有する症例も積極的にエントリーを行い、症例数をさらに増やしていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

①初年度において血管内皮機能解析ソフトの購入を見送ったことと、②研究分担者の研究分担金がまだ使用されていなかったこと、の2点の状況により次年度使用額が生じた。今後、本研究の遂行において必要となる解析ソフトの購入を行う予定であり、研究分担金の早期使用を促す予定である。

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公開日: 2018-12-17  

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