研究実績の概要 |
本研究課題は化学物質のDOHaD仮説を検証するにあたり、昨年度は化学物質のラット新生仔曝露影響評価を実施し、本年度は化学物質のラット成熟期曝露影響評価を実施する研究計画である。 ドーパミン作動性化学物質のラット成熟期曝露はドーパミン神経変性をきたし、寡動の行動異常をきたす。従来より報告されてきている実験モデル系ではあるが、化学物質によるドーパミン神経変性を免疫組織法とTUNEL法で確認した。更に、DNAアレイ法を実施したところ、MHC遺伝子の発現が亢進しその遺伝子産物も黒質に発現亢進することを新たに見出した。また、Bio-Plex法により様々なサイトカインのタンパク量を定量した。その結果、調べたサイトカイン(IL-2, IL-4, IL6, IL-10, IL-17, IL-18, TNFα)の発現量は全体的に減少傾向を示したが、TNF-αの発現減少は統計学的に有意であった。
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