2017 年度実施状況報告書

ナショナルデータを用いた労働者世代の職業別の健康指標の推移と必要な対策の検討

研究課題

研究課題/領域番号	17K09184
研究機関	国立研究開発法人国立国際医療研究センター
研究代表者	和田耕治国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 医師 (30453517)
研究期間 (年度)	2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード	労働者 / 死亡
研究実績の概要	本研究の目的は、ナショナルデータを用いて、1)男性と女性の労働者世代における職業別の死亡率の推移のアップデート（2015年）を行うこと（人口動態職業・産業別統計）、2)職業別の健康指標（生活習慣、自覚的健康感等）の近年の推移（国民生活基礎調査等）を明らかにし、健康を高める効果的な対策について検討を行うことである。本研究では、これまで対象としていなかった女性も対象に含め、近年の社会経済の変化と職業別の健康指標の推移との関連を明らかにし、職業ごとの特徴に応じた効果的な予防策を提案する。本年度は、ナショナルデータの申請についての準備として厚生労働省とのやりとりを行った。 2010年から2015年における社会環境の変化、特に労働者の健康に影響を与えそうな要因などについてとりまとめを行った。2010年から2015年の間に我が国では、東日本大震災があったこと、またその後はアベノミクスに代表される用語のように経済再生を目指した取り組みがあった。そうしたことにより、現在の失業率の低下にもつながる経済基盤の活性化があった。こうした状況を考慮して、2015年の労働者の死亡データがどのようになっているかを今後検討する。想定としては、2015年においては死亡率の低下ならびに職業間の格差が減少していることが期待される。研究協力者とは、今後の解析のあり方などについても確認を行い、データ入手後にはすぐに解析が行えるようにしている。
現在までの達成度 (区分)	現在までの達成度 (区分) 2: おおむね順調に進展している理由データの入手、ならびに共同研究者とのやりとりなどは順調に行われている。
今後の研究の推進方策	今年度は、データの入手ならびに解析を行うこととしている。データと職業毎の経済環境などと照らし合わせて背景の要因などについて検討を行う。
次年度使用額が生じた理由	今年度は厚労省のデータ提供が遅れたため、データのコーディングなどの費用が次年度に繰り越すこととなった。また学会発表なども次年度に行うこととなった。