本研究課題は当初3年計画(平成29年度(2017年度)から令和元年度(平成31年度:2019年度))での申請、そして採択に至っていた。しかしながら、研究進行の遅れや新型コロナウイルス感染症動向(発生・拡大の繰り返し)等から研究遂行に影響も出現し、結局6年間という期間の実施となった。 本研究における事項としては、「(1)自殺既遂者の詳細な実態調査」・「(2)自殺未遂者の調査」・「(3)絶望感・精神的健康度に関連のある生物学的指標の検証」・「(4)各都道府県・市町村別の自殺動向と対策活動状況の調査」・「(5)海外調査」、その上で、これら「(1)自殺既遂者の詳細な実態調査」・「(2)自殺未遂者の調査」・「(3)絶望感・精神的健康度に関連のある生物学的指標の検証」・「(4)各都道府県・市町村別の自殺動向と対策活動状況の調査」・「(5)海外調査」に基づいて「(6)有効な自殺対策の示唆」をまとめるという構成である。 わが国の自殺動向の調査を行った上で、それらを詳細に分析した。本研究に関連すると思われる面の生物学的指標に関しても考慮の上、地域別そして海外も含めた検討を行い、有効な自殺対策の示しを実行へと至った。本研究課題6年間の中では大きな世界的事項(新型コロナウイルス感染症等) も発生した。それに伴い研究遂行に影響を与えた時期は長かったと言っても過言ではないであろう。 最終的には、若年層に対する有効な自殺対策は多面からのアプローチが特に重要であることも理解できた。
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