研究課題/領域番号 |
17K09204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
加藤 匡宏 愛媛大学, 教育学部, 教授 (60325363)
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研究分担者 |
山内 加奈子 福山市立大学, 教育学部, 講師 (20510283)
斉藤 功 大分大学, 医学部, 教授 (90253781)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 首尾一貫感覚 / 健康関連因子 / 生命予後 / 健康生成理論モデル / コホート研究 / 地域住民の健康増進 / 生活習慣病 / 脳心事故 |
研究成果の概要 |
首尾一貫感覚(SOC)は、医療社会学者であるAaron Antonovskyの健康生成論の中で、ストレス対処・健康保持能力として考えられている。SOCの考えの中心は、理解力(認知的要素)、操作能力(手段的要素)と意味能力(感情的要素)から構成されている。すなわち、SOCはストレス対処や健康保持能力としての予備力である。個々のSOCが高くなれば、人はストレスに対処でき健康を維持できるという仮説がある。 健康指標とSOCについての縦断的に観察する住民研究において、地域住民を対象としたコホート研究縦断研究から、地域住民のSOCと生命予後、健康指標との関連を明らかにすることを目的とした。
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自由記述の分野 |
公衆衛生学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究では、男女ともに加齢になるにしたがいSOCの平均値が上昇しSOCは生涯を通じて発達することが判明した。従来,医学的概念は、人間が病に冒される原因を突き止め,それを治療・予防することが心身ともに健康に直結すると考えられてきた。しかし,注目すべきは,ナチスの強制収容所で過酷な経験をした女性が,その後も健康に生活している人たちが存在しており、SOCは生命予後を決定する因子であるが、かならずしみ、危険因子の除去が疾病予防対策ではないことを明らかにすることができた。従来の疾病の予防と異なる点は、人間が健康という状態に近づける心身の潜在的因子が失われたたときに疾病が発生する可能性が示唆された。
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