研究課題
高齢者に安全で質の高い医療を提供するためには,単純に年齢で区別するのではなく高齢者の健康状態を多面的に捉え,治療を選択する必要がある。本研究で は抗癌剤治療によりメリットを受ける患者とそうでない患者を層別化するための新評価法の開発を目的とする。 現在患者の組み入れを実施しており、協力施設と合わせて30症例以上の症例を登録している。 本研究では治療前の期待度,治療後の患者満足度・納得度調査を合わせて行い,治療後の健康状態との関連を解析する。具体的にはCGAと筋肉量をはじめとする客観的指標と治療に対する期待度を治療前に評価し、治療後、合併症の出現、重症度、治療中止割合、ADL低下の有無と の 関連を明らかにし、簡便で客観的な指標の開発を目指す。また、これら指標と治療の満足度・納得度との関連を解析する。CT画像を用いた筋肉量の測定については、後方視的に150症例以上の症例で実施した。現在、筋肉量と生命予後との関連を検討中だが、筋肉量は生命予後因子とならない可能性がある。今後、合併症頻度や重症度との解析を進める。また、血清保存も進めており、腎臓で排泄されない血清タンパクを測定することで、簡便に筋肉量を測定するためのキットの選定や検査精度の評価を実施し、検査部門との打ち合わせを実施した。これにより、測定可能な状態となった。また、他施設の登録症例の情報収集を進めている。今後、さらに調査を進め、データの取りまとめを実施する。
3: やや遅れている
年度途中での病院画像情報システムの更新があり、画像検査結果からの筋肉量測定が滞った。また、インフルエンザやCovid-19の流行により、連携病院での情報収集が進まなかった。
連携病院からの情報収集を進める。また、検体検査の実施、調査票の集計作業を進める。画像検査からの筋肉量の測定については、新システムで簡易検査法が導入されたことから大幅な時間短縮が見込まれる。
研究の進捗が送れ、血清を用いたシスタチンCの測定が実施できず、そのための費用が使用できなかったため。
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