| 研究課題/領域番号 |
17K09252
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| 研究機関 | 兵庫医科大学 |
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研究代表者 |
太田 好紀 兵庫医科大学, 医学部, 特任准教授 (10516404)
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| 研究分担者 |
森本 剛 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30378640)
作間 未織 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (60349587)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 医療の質 / 臨床疫学研究 / 手術関連有害事象 / 医原性有害事象 |
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| 研究実績の概要 |
手術に関連した医原性有害事象は、死亡や重症度の高い健康被害に至ることが少なくなく、小児外科領域に関する周術期の医原性有害事象並びにエラーの質の高い臨床疫学研究は、世界的に見ても皆無であった。本研究課題は、我が国の小児における周術期の医原性有害事象並びにエラーの現状を明らかにすると共に、エラー対策に必要なエビデンスの構築に重点を置き、効果的な対策を提示することを目的とした。
外科系病棟へ入院した小児を対象に多施設ヒストリカルコホート研究を実施した。レビューワーがカルテ及び検査値、画像等から詳細に潜在的な医原性有害事象を含めて抽出し、次に複数の医師が医原性有害事象とエラーを同定、データベースの作成、解析を行った。対象期間中に患者311人、入院患者日4915日に対して医原性有害事象は406件発生し、そのうちエラーは217件関与していた。医原性有害事象の発生率は130/100患者、82/1000患者日、エラーの発生率は70/100患者、44/1000患者日であった。医原性有害事象を引き起こした原因は、薬剤15件、手術234件、手術以外の手技・検査150件、医学的判断1件、看護5件、管理1件であった。また、それら医原性有害事象の重症度を分類すると、死亡に至った事象は認めず、致死的な事象21件（5％）、治療介入を要する事象103件（25％）、それ以外の軽度な事象282件（69％）であった。このデータベースを基として詳細に解析を行ったところ、医原性有害事象が発生した際の症状として呼吸器系は致死的な事象及び、治療介入を要する事象で各々13件（62％）、33件（32％）と最も頻度が高かった。手術及び手術以外の手技・検査を行う際に鎮静状態にする必要があり、そのために使用する薬剤など呼吸器系に影響を及ぼす原因に関しては、特にモニタリング及び早期治療介入が重要であることを明らかにした。
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