本研究では親水相互作用を利用した生体試料中水溶性化合物の簡便で失敗の無い抽出・精製方法を検討した。生体試料を除タンパクした後にZIC-HILICカラムで分離することで50種余の水溶性薬物の一斉分離が可能となった。しかし、生体試料からの精製度や回収率を検討したが、水溶性薬物を一斉に抽出できる基剤の発見には至らなかった。最終的には、全血を0.1%ギ酸含有アセトニトリルにて除タンパクし、得られた上清を脂質除去カラムに通液させることで分析の妨害となる内因性成分を除去し、簡便かつ人為的な誤差なく水溶性成分の単離・精製が可能となった。
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