研究課題/領域番号 |
17K09277
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
佐藤 文子 北里大学, 医学部, 教授 (70328128)
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研究分担者 |
入江 渉 北里大学, 医学部, 講師 (80597352)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 入浴 / 突然死 / 法医解剖 / 心臓 / 加齢性変化 |
研究成果の概要 |
老化に伴い、交感神経の細胞の減少により、交感神経分布の不均一が発生し、心房細動発生につながる可能性がある。入浴中の急死例とコントロール症例について、肺静脈のアドレナリン作動性線維及び非アドレナリン作動性線維の数について、免疫組織学的に検討した。アドレナリン作動性線維数がコントロール例と比較して、統計学的有意差は認めず、入浴中の急死と心房細動の発生に関しては、関連性は低いと考えられた。入浴中の急死例剖検例の心臓には、加齢性変化であるリポフスチンの沈着、血管周囲の線維化、心筋の核の大小不同などが高頻度に発現しており、心臓の機能低下が入浴中の急死に関与している可能性があると考えられた。
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自由記述の分野 |
法医病理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、入浴中の急死の剖検例の心臓の病理所見を検討すると、心肥大、心臓の加齢性変化であるリポフスチンの沈着、Basophilic degeneration、血管周囲の線維化、心筋の核の大小不同が高頻度に発現していた。コントロール例として、20歳代~90歳代までの心臓疾患の有さない剖検例対象例として比較した。両者を比較すると、心臓の加齢性変化は同程度の発現頻度であり、特に入浴中の急死例に心臓の加齢性の変化が発現しているとは言えないと考えられた。加齢と共に、心臓には加齢性変化が高頻度に発現しており、これらの変化による心臓の機能低下が入浴中の急死に関与している可能性があると考えられた。
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