研究課題/領域番号 |
17K09285
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
井上 博之 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (40159992)
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研究分担者 |
瀬戸 康雄 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, グループディレクター (10154668)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 薬毒物 / 社会医学 / 法中毒学 / 質量分析 / スクリーニング / 血液 / 乱用薬物 |
研究実績の概要 |
今年度、研究代表者の所属研究機関が変更となったため、研究継続するための環境整備を中心に行った。 本研究は企業との共同研究契約のもと、特殊装置(直接導入型質量分析計)を用いる実験が中心となるため、新所属機関での共同研究計画書及び倫理審査申請書を作成・提出した。審議は現在も継続中である。測定装置はヘリウムガスを供給して稼働するため、必要な備品(ボンベ架台、レギュレーター等)の調達を行った。また、新所属機関に搬入する装置の整備状況を確認するため共同研究機関へ出向き、標準試料を用いて試験測定した。前年度まで使用していた装置の継続使用が困難であるとの説明を受け、同機種の別装置で試験測定したところ、以前と同等の性能を有することが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度、研究代表者の所属研究機関が変更となったため、新所属で研究継続するための諸手続き(共同研究計画書及び倫理審査申請書の作成、測定装置を移設・稼働するのに必要な器具類の調達、ヘリウムガスボンベの設置等)に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
現在も測定装置が未設置の状況であるが、早急に手続きを完了させ、実験を再開する予定である。 まず、シアン及びアジ化物を対象物質とする。アルカリ水溶液中のシアンイオン及びアジ化物イオンは、負イオン測定モードで検出可能であるが、高感度化のための諸条件を最適化する。次に、対象物質を自動判定するためのターゲットイオンの選定及びアルゴリズムを構築し、装置に組み込む。生体試料(薬毒物添加試料)を測定し、自動検知の可否及び調整を行う。生体試料に有機溶媒等を添加して除タンパクした後の試料を測定し、生体試料に由来する夾雑物質による影響を評価する。また、中毒事案の多い農薬(有機リン系、カルバメート系等)や向精神薬について、対象物質を自動判定するための実験を行い、総括する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者の所属変更に伴い、新所属に測定装置を設置し、研究継続するための諸手続き、準備に時間を要し、実質的な実験ができなかった。手続きは進んでおり、装置が移設され研究計画が承認され次第、実験再開する予定である。
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