研究課題/領域番号 |
17K09286
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 康弘 東北大学, 大学病院, 助教 (20375033)
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研究分担者 |
遠藤 由香 東北大学, 大学病院, 助教 (00343046)
庄司 知隆 東北大学, 大学病院, 助教 (40360870)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心身医学 / 脳画像 / 摂食障害 / 過敏性腸症候群 |
研究実績の概要 |
摂食障害患者と健常者のT1強調構造画像、拡散テンソル調画像、安静時fMRI画像を撮像している。平成29年度には神経性やせ症患者10名(制限型6名、過食排出型4名)、神経性過食症患者2名、健常者6名(うち女性3名、男性3名)、総計18名の新規撮像を行った。また前年度撮像した者の1年後再撮像は神経性やせ症患者9名(制限型6名、過食排出型3名)、神経性過食症患者4名、健常者18名(うち女性12名、男性6名)計31名であった。患者はすべて女性だった。計画開始以降の通算では1回目撮像が61名(健常者32名、神経性やせ症患者22名、神経性過食症患者7名、過食症のうち1名のみ男性)、2回目が33名となった。 平成29年度には解析用ワークステーションUNI-I7XWを購入した。これに解析用ソフトウエアとしてDIGITS、CAFE、CUDA、FSL、MATLAB、SPM、Freesurferをインストールして解析システムの構築を行った。この結果基本的な脳画像データ解析を多面的に実行し、さらに機械学習を用いた集団解析が可能となった。 自己評価課題作成を目的とした予備実験2つのうち実験1を完了し、自己評価関連短文を選別した。これに基づいて実験2の自己評価課題を作成した。また、実験2の課題をfMRI装置内で施行するためのテストも同時に行い、成功している。 摂食障害と過敏性腸症候群の認知行動療法効果検証を行う多施設共同研究が、今年度計画立案が行われ、一部の施設で倫理申請が行われた。東北大学では倫理申請準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
被験者確保が困難だったため、自己評価課題予備実験2つのうち1つを終了するに留まった。過敏性腸症候群と摂食障害に関する認知行動療法の効果検証を行う多施設共同研究計画が行われたが、開始には至らず計画立案と倫理申請準備までの段階となったため、課題作成と撮像体制構築に着手するのが遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
健常被験者確保について学内メールを利用した方法を採用したところ、順調に被験者を確保できるようになった。予備実験2の課題は作成したので、予備実験2を至急完遂、同時並行的にMRI課題への移植も進める。摂食障害と過敏性腸症候群の認知行動療法効果検証多施設共同研究開始と同時にMRI課題、撮像を開始する。
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次年度使用額が生じた理由 |
高速に大量の解析を行うため、当初計画より高額のワークステーションを購入し、また順調に撮像を行って被験者謝金を当初計画より多く要したたため次年度使用額が生じた。しかしながら次年度使用額は少額にとどまったため次年度の使用計画に変更はない。
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