本研究課題において牛車腎気丸(GJG)の抗神経炎症効果について検証を行った。神経毒であるMPTPを用いた薬剤性パーキンソン病モデルを用いて検証したところ、実験的自己免疫性脊髄炎(EAE)マウスモデルと同様にGJGがp38のリン酸化を抑制することで炎症性サイトカインTNFαの発現抑制し、その結果、中枢神経炎症におけるミクログリア、アストロサイトの活性化、集簇を抑制することが生化学的、病理学的に確認した。前年度のEAEモデルでの結果と合わせて考えるとGJGは経口投与にてミクログリアのp38のリン酸化を抑制することで中枢神経系での神経炎症の抑制効果を示す事が確認された。これらの結果をまとめて論文投稿を行いNeurotherapeutics誌に掲載された。
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