研究課題/領域番号 |
17K09306
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
野崎 剛弘 九州大学, 大学病院, 特任講師 (60301339)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 肥満症 / マインドフルネス / マインドフル・イーティング / 認知行動療法 / リバウンド / RCT / むちゃ食い / 情動的摂食 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、肥満治療においてマインドフルネスによる減量後の長期体重維持(リバウンド防止)効果を、認知行動療法との無作為化比較試験にて検証することである。主要評価は、マインドフルネスによる減量治療後の長期体重維持効果である。副次的評価として、マインドフルネスと認知行動療法の間で、生理的指標として、減量後の食物嗜好や味覚の変化、および睡眠や腸内細菌叢に及ぼす影響の違いを検討する。さらに、心理的指標として、食行動、怒り、マインドフル特性などを測定し、治療による変化を評価する。すなわち、マインドフルネスによる減量および長期体重維持に関する機序を、生理と心理の両面から、認知行動療法と比較することで明らかにし、マインドフルネスという新たな治療法の効果のエビデンスを補強する。 平成30年度は、本臨床試験に参加を希望し、適格基準を満たした33名(平均50.8歳、平均BMI34.5)がエントリーした。しかし、2名が日程調整ができず、治療開始前に辞退したため、31名(マインドフルネス群15名、認知行動療法群16名)が治療を開始した。30名(マインドフルネス群15名、認知行動療法群15名)が8か月間の治療(毎週計34セッション)を完遂した。 マインドフルネス群の平均減量は11.6±3.8kg、平均減量率は13.9±4.6%。認知行動療法群の平均減量は13.1±7.5kg、平均減量率は14.9±6.6%であった。生理的心理的指標の変化については解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本臨床試験の目標参加人数は各群56名計112名である。平成30年度は、33名がエントリーし、30名が所定の治療を終えた。平成31年4月現在、新たな12名が参加し治療中であるが、目標人数に到達するには、さらなる期間が必要と思料される。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、8か月間の減量治療終了後、半年毎に2年間フォローアップし、治療終了2年後の体重の変化(体重減少率、減少体重のリバウンド率)を、マインドフルネス群と認知行動療法群で比較し、肥満治療におけるマインドフルネス治療の有効性を評価するものである。今後、平成32年度までに目標参加人数112名の減量治療を終了させ、平成34年度までに最終評価を行えるように進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
テスト
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