本研究の目的は、肥満者に対して、マインドフルネス(MF)用いた減量治療を行い、リバウンド防止効果を、認知行動療法(CBT)との無作為化比較試験にて検証することである。適格基準を満たした43名が治療を開始し、40名(MF群18名、CBT群22名)が8か月間の治療(毎週計34回)を完遂した。平均減量率は、MF群で13.9%、CBT群で16.5%であり、両群間に有意な差はなかった。食行動の変化は、両群とも抑制的摂食が有意に増加し、情動的摂食と外発的摂食は有意に低下した。マインドフルネス特性の変化は、両群とも有意に高まった。今後症例数を増やし、治療終了2年後まで追跡してリバウンド防止効果を検証する。
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